今回は、呼吸リハビリの中でもとても大切な運動について説明していきます。
呼吸器疾患の方は、生活の中で運動する機会や動く量(活動量)が減ると病気が悪化する危険性が高くなります。
COPD(肺気腫)や間質性肺炎、気管支喘息などの慢性呼吸器疾患の方は、日常生活の中で息切れを自覚することがあります。
例えば、階段の上り下りで息が切れてきたり、トイレまで歩くだけで息苦しい、他人と一緒のペースで歩けない、家事動作で息切れがするなど少しずつ息苦しい場面が増えていきます。そうすると次第に息切れが起こることを恐れてきて、寝てばかり座ってばかりといった動かない生活になっていきます。
動かない生活が続いていくと徐々に身体の機能が低下していき息切れはもっと悪化していきます。
息切れが強くなるとますます動けなくなり食欲も落ちて気力がなくなり知らず知らずのうちに病気が進行してしまいます。
この悪循環のサイクルを断つために“運動を行うこと”や“活動量を増やす”ことが大切です。
運動することのメリット
呼吸リハビリテーションマニュアル―運動療法―第2版(2012年)より引用改変
COPD(慢性閉塞性肺疾患)の方は、身体活動量の違いによって症状の経過に大きな差があり、より身体を動かすほど長生きができることが分かってきています。
身体活動とは、日常生活活動と運動を合わせたものです。日常生活活動は、食事、更衣、移動、整容、入浴、排泄など生活において必要不可欠な行動です。一方、運動は、体操、速歩、ダンス、ジョギング、テニスなど体力の向上や楽しみなどを目的として行う事を指しています。
呼吸リハビリでは、少しでも”動く”ことができるように、無理なくできる一人一人に合った方法を一緒に考えながらサポートしていきます。
何か気になる症状がありましたらお気軽にご相談ください。
大成呼吸器クリニック(呼吸リハビリテーション)広島市中区八丁堀
喘息や肺気腫(COPD)、咳、息切れ、いびきの治療をおこなっています。息苦しさを軽くする呼吸リハビリ、CTを用いた肺がんの診断、在宅酸素療法などの専門的な呼吸器診療が特徴です。