私たちは普段、無意識のうちに呼吸を行っています。しかし呼吸器の病気を抱えた人の中には、日常生活の軽い動作でも息苦しさを感じることがあります。
息切れは、タバコによる肺気腫(COPD)、肺の感染症、手術や抗がん剤など肺がんの治療を経験した方に、多く見られる症状です。特に日本では肺気腫(COPD)が増加しており、日本国内の患者数はおよそ530万人と推定されています。
長い間喫煙されていた人や、長期喫煙者が家族にいる人は、注意が必要です。
「呼吸リハビリ」は、「坂道や階段で息が切れる」、「息切れのため、他人と同じペースで歩けない」、「息苦しくて動かないので体力が落ちた」、「痰が出しづらくて息苦しい」など、呼吸にかかわるいろいろな症状を解決するための治療です。
運動に伴う息切れを、「年齢のせい」で片付けてはいけません。肺気腫(COPD)など慢性の肺の病気は、ゆっくりと進行します。そのため、いつの間にか「すぐに息が切れるから」と一日中家の中で過ごす生活になっていることがあります。咳や熱が出るわけではないため、病院を受診することもありません。このため、治療や「呼吸リハビリ」が必要であることを知らない人が多いのです。
階段や早足で息切れを感じたときはもちろんですが、ご家族から「最近、あまり外に出なくなったね」と言われたら、「呼吸リハビリ」で呼吸ケアを体験してみてはいかがでしょうか。「呼吸リハビリ」を通じて、息切れが軽快すること、呼吸が楽になることが実感できれば、活動的で生き生きとした毎日を過ごすことができるかもしれません。
実際の「呼吸リハビリ」では、症状や息切れが起こる状況を詳しく聞き取り、一人ひとりの病状に沿った個別メニューを作成します。
計画的に治療を行っていきます。メニューの内容は「楽な呼吸の方法」、「動作に合わせた呼吸の練習」、「息切れを軽くする運動」、「上手に痰を出す練習」などがあります。症状に合わせた「呼吸リハビリ」で、呼吸の悩みを一つずつ解決していきます。
週1~2回・1か月~2か月程度の「呼吸リハビリ」で、日常生活での息苦しさが徐々に解消されます。
痛みや苦しさを伴うものではないため、楽しみながら続けることができます。
何か気になる症状がありましたらお気軽にご相談ください。
大成呼吸器クリニック(呼吸リハビリテーション)広島市中区八丁堀
喘息や肺気腫(COPD)、咳、息切れ、いびきの治療をおこなっています。息苦しさを軽くする呼吸リハビリ、CTを用いた肺がんの診断、在宅酸素療法などの専門的な呼吸器診療が特徴です。